文芸文学こそが読書、という偏狭的な十代を過ぎて、
今では文芸以外こそが読書であり文学であると思うに至る

【図書】現代人と読書「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」「読書は鼻歌くらいでちょうどいい」三宅香帆、大島梢絵
空想に逃げる時間は勿体無いし、勉学に励む挑戦も困難で億劫だし、明確にお金を稼ぐお得な労働で日常を流す毎日に負かされていく。 読書の幅は視野の狭まりなので、最近は文芸以外も月間テーマで3冊と決めて読んでいます。4月は読書をテーマに『なぜ働いて...

【図書】100人の作家で知るラテンアメリカ文学ガイドブック 勉誠出版・寺尾隆吉
ラテンアメリカ文学への手引き、二冊目 前回の「ラテンアメリカ文学を旅する58章」が地政学的な情報量を含めた語りだったのと、多様や筆者による群像的な塊であったのに対し、本書は単独筆者によるフィクション批評であり、馴染みがある系統の為にするす...

【図書】歴史的虐殺モチーフを片道切符に「ラテンアメリカ文学を旅する58章」
装丁は微妙ですが、本書の旅行感はとても楽しいし、創作技術や批評言語ばかりによらずに、何人もの筆者の密度ある文章が続くラテンアメリカ文学の手引き、とても面白く読みました。 これからラテンアメリカ文学読んでいきたいな、と思う方はぜひ私のブログと...

【図書】作家本人の虚構性と生命力、ミステリの女王の紹介本「クリスティを読む!」大矢博子
小説家とか俳優とか、虚構創作に携わる職業にはえてして虚構性に恵まれたり押し付けられたりするし、現代で言うところのブランディングを含めたイメージ性が商業性や文学的な色気の箔付けになったりする。 世界的に際立つミステリ作家といえば私は一番にアガ...