文芸作品 現代においても小説家の才能は文学より軽いのか?『骨狩りのとき』エドヴィージ・ダンティカ 歴史の勝者が書き上げてきたものの裏側にある本質や私的な物語による祈りというモチーフを文学は好きだ。 個人的に「トルヒーヨ時代のドミニカ共和国におけるハイチ移民労働者の掃除的虐殺」「骨狩りというタイトル」などの外側の予備知識やイメージから本作... 2025.03.14 文芸作品海外作品
文芸作品 文芸への信頼と彼の文学が目指すもの『ラ・カテドラルでの対話』マリオ・バルガス・リョサ めちゃくちゃ面白かった。しょっぱなから2025年の個人的ベストなのではと思うくらいの衝撃。 それもそのはず、「ラテンアメリカ文学を旅する58章」などで再三言及されている著者であり、私も以前から好きな作家、バルガス・リョサの長編第3作目、 た... 2025.02.27 文芸作品海外作品
文芸作品 【映画/原作】9.11の後の心と文化、人生と虚構『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 洋画 1000311675posted with カエレバ楽天市場Amazon 原作小説の題名は聞いたことあったが未読。 2001年の9.11世界同時多発テロ、貿易センタービルで出来事をモチーフに... 2025.01.18 文芸作品映画ピックアップ海外作品
文芸作品 『2666』の著者、逝去した旗手『チリ夜想曲』ロベルト・ボラ―ニョ 『双眼鏡からの眺め』と同様に、二十歳前後の私が挫折した小説の一つに『2666』という大長編があり、十年以上前なので内容は全く覚えていないのだが、そもそも読み進めていてもこれはいったい何が書いてあるのかがあまり理解できず、筋も追えないし覚えて... 2024.12.26 文芸作品海外作品
文芸作品 『百年の孤独』の後に書かれた『純真なエレンディラと邪悪な祖母の信じがたくも痛ましい物語』G・ガルシア・マルケス 一九八二年のノーベル文学賞がガブリエル・ガルシア=マルケスに決まった時、当時五十四才の現役でしかも世界的人気作家ということが大きな話題となった。一九六〇年代に起きたラテンアメリカ文学の世界的<ブーム>の頂点となったのが、魔術的リアリズムの作... 2024.12.13 文芸作品海外作品
文芸作品 『ヒョンナムオッパへ』ってどういうタイトル? 現代韓国に渦巻くフェミニズムと輝かしい商業性 韓国はフェミニズム多いなあ、個人的には主眼でもないしなと感じつつ、『菜食主義者』にも感じた韓国の普遍的な男尊女卑や社会性、映画『カンナさん大成功です』に感じた、整形やルッキズムと恋愛至上主義や商業の突飛な国であることを効果的に使ったフィクシ... 2024.12.07 文芸作品海外作品
文芸作品 童話パッチワークからSFの鮮明さまで『エディ、あるいはアシュリー』キム・ソンジュン アンソロージー・ダービーと銘打ち、真新しい8名の作家の作品を読めた『覚醒するシスターフッド』の中で1番面白く感じた韓国SF作品の著者を1冊取り寄せてみた。 舞台も散り散りな8編を収録した短篇集。 エディ、あるいはアシュリー/亜紀書房/キム・... 2024.11.29 文芸作品海外作品