G-40MCWJEVZR 【批評】働く女性のマスターピースになるはずだった「マイ・インターン」40点- おひさまの図書館あらすじ・つまらない・考察
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【映画】働く女性のマスターピースになるはずだった「マイ・インターン」40点

映画ピックアップ

(2015)
 定年まで勤めあげた後も自分の居場所や働き口を探す、という積極性は、FIRE感覚で暮らすような私どもとは全く違う労働感覚で、世代の違い、感じてきた幸福の違いを覚える。
 そんな紳士にロバート・デ・ニーロを据え、年下上司である新米CEOにアン・ハサウェイ、どんなお仕事映画にて労働と経営やパートナーシップの素晴らしさを謳う作品なのかと期待して見始めて、気づいたら公園で健康体操してエンドロール。はて、私の期待はどこへ行ったのか?

 70歳のベン・ウィテカー(ロバート・デ・ニーロ)は、かつて電話帳会社を引退し、妻と死別。一度は人生の多くから引退したが、ファッション・ベンチャー企業のシニア・インターンの募集を見つけ、採用された彼はCEOのジュールズ・オースティン(アン・ハサウェイ)率いる会社で働き始める。

 定年後の再雇用をおしゃれなオフィスと俳優陣でピックアップするアイデアも面白ければ、それに応える老齢の誠実さや誠意に大物を迎えて鉄壁の布陣のようにも感じた。
 年齢差のある環境にて「謝るなら顔を合わせて・ハンカチは貸すためにある」など、オールドだからこそ現代に渡せる知恵があったりして、その成功が小気味よい。ジュールズの子供との会話、秘書的な全般サポート立場として信頼を勝ち得ていくのも小回りが利いた気遣いと思いやりに満ちており良かった。母親の愚痴メールを本人に誤送信してしまった為、それを消すために忍び込む盛り上がり位までを楽しく観た。バカバカしいアメリカ映画的で、ひどいボスの下で使われる可哀相な部下たちが虚構創作において報われている。

 画像を探していて見つけたのだが
>すべての女性を応援する、感動のデトックスムービー
 ってセンスやばくないか?これが2015年の感覚? 日本の配給会社的な文章なのかもしれない。
 女性の先進を盛り込むなら、映画のラストにあれだけでは物足りないし、夫婦の問題に関しても、家庭存続のために我慢して許す古い女の典型のままに終わっている。

 CEO解消のテーマ消化はどこへいったのか?
 オールド・インターンのアイデアと人物造形とその活躍は印象的で気持ちがよく、こんな有能な友人がいれば解決するという静かかもしれなないが、友情とは言うけれど、彼は職場や彼女に対し多くを与えているにも関わらず、彼女は彼に働き口以外の何も与えていない。
 本作は単純に駄目な上司が有能な部下に支えられているだけに過ぎない。
 オールドが再雇用してもらい環境的に受け入れられているだけでも相互作用だというならば、この素晴らしいインターン制度は、通常は企業側にとってただのボランティアあり、有能なデニーロの場合の本作はスーパーマン物語であり、運良くそれを掴んだアン・ハサウェイの異なる形のシンデレラ・ストーリーになるのか。

 オールド世代の復権なのかもしれないが、現状ではそちら側の昇華にも成っていないし、彼女側の昇華は皆無。働く喜び、自己価値の再認識、周囲からの再評価、新たな関係や世界、が中核になるのかと思った期待値に対し、描かれたテーマは弱い。2時間観て友情がラストでは乏しい。
 年齢差と男女での上下関係における信頼と友情は難しいがゆえに尊い、というのであれば、このアイデアとキャストを揃えて勿体ない二時間で、製作費はいくらで、製作期間はどれほどなのか?

 素晴らしい上司のもとで働けていることが財産、と彼女を上げることも難しくて、そのような口上をベンは成しているが、おこちゃま上司への社交辞令にしか聞こえなかった。
 山盛りのデスクを放置していたのも謎だし、ほかの社員は気軽に働いていそうなのにCEO秘書とマーケティング兼務のような立場のベッキー一人だけ泣くほど大量の仕事を押し付けられていて、そもそもCEOの仕事の速さにみんながついていけないことが解任の理由なら、雇用人数を増やせばいいだけで、会社の大きさについていけていないのはCEOではなくて従業員母数と適正配置だろう。それを建前にCEOを邪魔者扱いしているNO.2の思惑で、裸の王さまであるならそのような描写がもっとあるはずがそれも見当たらず、オールドも鋭い指摘はしていない。彼は敬愛しか口にしておらず、突き付けるべき真実の手ほどきもないこれでは、人生の友人としても機能していない。 

 パッケージは素晴らしいのにエンタメにも社会性にも振れておらず、全ての良点は立ち消えになり、せっかくのキャストもアイデアも生きておらず消化不良。
 素材の良さとデ・ニーロの演技が勿体無い。アン・ハサウェイは可愛い。それだけに本当に勿体無く、本作は知名度は抜群だし、「プラダを着た悪魔」と共にアン・ハサウェイや働く女性のアイコンとして機能するに十分な印象があっただけに、今回鑑賞してがっかりした。これだけの素材を集めて、テーマと論旨の帰結がそこ、働く女性と経営と創作はもっと本気で行われるべき主題だと私は思う。

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