G-40MCWJEVZR なぜ読書が自己投資と言われるのか?「静かな最強の習慣」だと決定づける力強い結論 - おひさまの図書館
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なぜ読書が自己投資と言われるのか?「静かな最強の習慣」だと決定づける力強い結論

働く読書習慣

 読書が自己投資だと言われても、実質的に知的経験がどんな役に立つのか。知識や経験を貯めて強く豊かに高くなっていく自分の価値とは?
 現代人は価値やメリットをすぐさま欲しがるので、物静かで目に見えない中長期的な読書に価値を見出しづらく後回しにしがち。毎日疲れてそれどころではない社会人の読書習慣回復のために、毎日の仕事や現実的なお金やメリット・ハックと比較した読書の価値について懐疑的なみなさまにこそ送る、私が納得するまで読書の価値についてを深堀りします。
 スマホ時代における読書、知的ラットレースと社会批判性、神経回路の活用による能力と認知症、読んで話し働く私たちの魅力を最も享受するのは誰なのか、色々考えることが出来て面白かったです。
 今日帰宅時に本を買って帰りたくなる、みんながすぐに楽しい読書がしたくなる、明日が楽しみになる、魔法のような記事を目指して楽しくビジネスハック風に書いてみたよ!
 私が一番読みたい最初で最後の記事になりますように。
 おひさまと読書する素敵な読書習慣は楽しい人生の秘訣、はじまるよ〜🌞

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体は鍛えても頭は鍛えないの?
フィジカル鍛えた後はインテリジェンスだろ

 まずは近年の筋トレブームが「身体的セルフケア」の社会的正当化だったように、次は「知能的セルフケア」としての認知・精神・機能としての読書習慣が来ると考えることは非常に理にかなっているし、流れを作り出せる活路な気がする、という切り口から始めてみることにします。
 筋トレブームの後は読習慣ブーム、来い!
 身体と知能のそれぞれの機能は、使わなければ衰えるし、使えば鍛えられる。労働の日々に追われ、運動不足や知的摂取不足、深刻ではないですか?
 知的生産のホワイトカラーは仕事で疲れてさらに読書でまで頭がまわらないよ休ませろよという考えには、脳を休めてストレスを低下させる相乗効果を挟み、肉体労働のブルーカラーには疲れた体を休めて自分の世界や経験の広がりを持つことの出来る読書で思考や脳機能を手放さない。アンバランスを正すことだけでも自己管理と機能重視な毎日が見えてくる。

 読書は以下のようなマインド・ボディ・トレーニングの一種と捉えることができます。
「mind-body training」とは思考と脳の認知資源を統合的に鍛えるトレーニングのこと。そこには単なる生活習慣から、より高度な強化方法が見えてきます。

 読書とは脳全体をフル活用するマインド・ボディ型の知的運動であり、鍛え続ける筋肉と同様に、読書というのは完全な自己満足とも言えるし、利用しなくても自己肯定感が増す。意識的にセルフケアを取り入れることで生活や人生は変えられる、と言えそうです。例えば朝10分だけでも読書する習慣を始められれば、1日を思考や余裕から始めるモードづくりにもなり、1日中読解力と自己主導感が得られます。読書は静かながらも最強のメンタルフィットネスとして頭と心の調子も整えながら、自分の脳と感情を育てるトレーニングとも言える。

鍛えるのは体だけで良いの?頭と心の健康も大事だよ🌞
 ・読書が認知機能に与える影響(集中・記憶・要約)情動への作用(共感力・気分の調整)
 ・習慣化による自律神経安定効果
 ・成功体験としての自己効力感・読了による満足感
読書が育てる神経的知性🐻
 読書は知識を得る手段にとどまらず、脳そのもののネットワーク回路を再構築し、知的パフォーマンスを底上げする訓練であり運動ともいえる。以下のような神経的知性が育まれ、それらが知的躍動につながる。
<抽象的知性>概念操作・思索力・哲学的直観
<言語的知性>語彙・言語理解・論理構築
<実行的知性>記憶・集中・判断力
<社会的知性>共感・他者理解・感情制御


1」現代社会人こそ、読む力を取り戻すべき理由
  ~語彙力・文章理解力の向上〜

 定形型やコピペ文化、最近ではAI生成における言語化が加速していく中で、自分の頭と言葉で考える力はどんどん弱まり、自身の頭と言葉で思考する人としない人とでは加速度的に差別化されていく昨今を感じます。自分で考えられない人、自分の言葉で話せない人、自分の考えや行動を広げていくことの出来ない人には人間的な知能や魅力の価値性が乏しく、機械的な技術に代替できてしまう尊厳や価値の欠如が、現代社会の最低限のモラルになっていく気がします。
 人間活動としての私たちを考える上で、人間的であり知的であるとはどういうことなのか。
 対面や文面におけるコミュニケーションで私たちが交換する言葉は思考の表現であり、その思考が語彙や認識に縛られたものであるなら、私やあなたが考え話すことが出来る言葉の価値は高く、自分なりの言葉で話す、自分のなりの答えを見つける、自分なりの幸せを見つけるために、聞く力・読む力の再発見は、まずはじめに私たちを言語的に強く豊かに幸せに満たすはずです。

読書という“静かな筋トレ”でこそ伸びる
 語彙力と読解力は、情報を読むだけでなく言葉の運用力を高めることで個人のコミュニケーションの質・判断力・仕事の精度が確実に変わる。社会人こそ、読む力を取り戻すべき理由がここにあります。
 基本的に読書は語彙の宝庫で、専門書や実用書は業界に精通し、文学や新書やノンフィクションを読むことでも自分自身や周囲の日常会話では触れられない語彙や表現に出会えるので、言葉の世界の広がりを感じることができます。言葉の選び方ひとつで考え方や伝わり方が変わり、知性や人間性が自然と周囲の人に伝わる装いや嗜みの面もあります。語彙力が高い人は仕事でもプライベートな場面においても曖昧な言葉に逃げずに、自分の言葉で他者に発信することができるため、説得力に大きな変化が期待出来、信頼や結果を勝ち得ます。
 読書によって新しい語彙と文脈が脳内で結びつき、シナプス結合が強化されるので、語彙は単なる言葉の貯金ではなく思考を精緻化するツールであり、思考の粒度を高める鍵ともいえる。とりわけフィクションや評論など語彙の豊富な文体に触れることで、「受容語彙(知っている語)」と「運用語彙(使える語)」の両方が拡張する。語彙の発達は知能指数(特に言語性IQ)と強く相関し、確立と拡張を主とする。

 読解力の高さは学業成績や論理的思考力にも関連していくので、語彙力と文章理解力の向上は読書による最も直接的かつ本質的な効果の一つであり、社会人にとって“伝える力・読む力・考える力”すべての土台になります、
 最近snsでも話題の⬇️の本も読解力をテーマにしています。理解力、判断力にも通じていく総合的な能力に感じます。

 語彙力とは意味を使い分け正しく運用する能力であり、語彙が多い人は表現の精度とスピードが違う。それは思考の解像度の高さや深度と相関します。
 総じて読む量と多様性が重要であり、言語感覚が鍛えられることにフィクション・ノンフィクションは問わず、長い文章に触れる習慣が構文理解力や段落のロジック力を高めます。
 幼少期からの読書習慣が語彙量に与える影響は大きく、平均的な子供よりも数万語規模で語彙数が増える(Stanovich & Cunningham, 1992)と言われており、語彙量と読書量には高い相関があり、学生や社会人になってからの個人差の最大要因は子供時代の読書経験だと言われています(Cunningham & Stanovich, 2001)。飛ばし読みのSNSやネット記事中心の読み方に比べ、紙の本や長文の深読みによって文章理解力は著しく伸びやすく(Wolf, Reader, Come Home)、文脈に沿った思考や語彙習得は、知識としての意味記憶だけでなく、経験としてのエピソード記憶として定着しやすい(=辞書暗記よりも定着率が高い)、知識がつながりのある構造として記憶される。
 読書中は、登場人物・出来事・文脈の「一時保持と更新(=ワーキングメモリ)」が常に働いている。同時に、それらが長期記憶に統合され、文脈を超えた知識として蓄積される。

語彙力・文章理解力が高い人のアドバンテージ🐰
 ・言葉遣いに出る「説得力・信頼感・知性」
 ・思考力に出る「理解力・判断力・論理力」
 ・会話の流れを先読みし、要点を先取り
 ・曖昧な指示や複雑な情報を整理して要点を受け取れる
 ・相手の言語能力や組織内の言語文化に馴染むのが早い
多様な読書の始め方🐻
 ・週に1冊異なる分野の本を読む(語彙の多様化・新たな興味の広がり)
  ・ビジネス書 (概念語・ロジック語彙)
  ・小説    ( 日常語・心理語彙)
  ・評論・エッセイ(文体・論調への敏感さ)
 ・音読黙読を使い分けてリズムと言語構造を体得
 ・読んだ感想の一言感想メモが読解を明確化する

2」スキルと直結する脳の”ワーキングメモリ”
  ~ワーキングメモリと注意制御の強化~

 読書は、複雑な判断や情報の優先順位づけやマルチタスク処理などのスキルと直結する脳の“ワーキングメモリ”を鍛えます。読書、とくに物語や論理展開を持つ文章を読むとき、人は以下を同時に行っており、これがワーキングメモリを自然に鍛えるトレーニングになっています。
 ・登場人物や構造の記憶(保持)
 ・話の流れや意味を理解(操作)
 ・無関係な刺激からの注意シフト(制御)
 登場人物、状況、論点など、複数の情報を一時的に保持し操作し理解する読書行為は認知機能の回路そのままであり、脳の筋トレのようなものである。読書中は前後の文脈を保持しながら理解を進める必要があり、短期記憶の運用力(ワーキングメモリ)を活性化させる(Just & Carpenter, 1992)。文脈を保ちながらの読解はメンタルジムの側面もあります。

ワーキングメモリって何? 読書との関係

「ワーキングメモリ」とは短期作業記憶のことであり、様々な情報を一時的に保持しつつ、同時に操作する能力のことを言います。会議中に話を聞きながら要点をまとめてメモする、瞬間的に見た時の脳内のインプットとアウトプットの相称のことだと思えば認識しやすいでしょう。それが最大的に見た時の読む力・書く力のように捉えられるし、知的作業におけるスキルや能力の発揮そのものであると分かります。
 これは業務全般やタスク管理、会話や読解など、思考と出力全般にまたがる。

注意制御力がなぜビジネスに効くのか?

 「注意制御」とは、不要な情報を抑制し、必要な情報に集中し続ける能力のこと。
 スマホ通知や雑音の中での読書や作業を継続する力のことで、外部遮断による集中力により時間帯生産性を高めることに通じます。現代はSNSや他人との比較や承認による情報ノイズ社会のようなもので、注意散漫で情報過多な社会のために雑音が多く、自分に集中できず生産性が低下しやすい。そのことに疲れて怠惰に流れ自己嫌悪に陥ったりもする、メンタルの問題にも繋がります。
 スマホのスクロールは脳の注意力を分散させて読解や推論力の低下を促すと指摘されているが、読書習慣をもつ人は静的な情報に長く注意を向ける訓練ができており、スマホ的情報消費とは異なる脳活動を活性化する深い思考(=ディープリーディング)が出来ると言われている。2014年のスタンフォード大学の研究では、文学的読解中の被験者の脳は「注意制御ネットワーク」と「共感・自己反省に関わるネットワーク」が同時に活性化することが示されました。
 ノイズ社会における集中維持を意識的に行える主体的な行動の一つが読書と言えるし、デジタル・デトックスがもてはやされる理由の一つもここに関わる(ストレスからの解放については以下)。
 意識的に内向的になる場を持つ、脳内回路における読解と吸収の場に努めることが「気が散らない脳」を作る。このことは意識せずして自然と行える現代社会でないことは一目瞭然であるから、「自ら選んで本を読む」ことのトリガーがいかに自然な確約であることかが分かる。

 Deep Readingはスマホ的な情報消費とはまったく異なる脳のネットワークと認知プロセスを活性化させる行為で、時間をかけて意味を咀嚼し、文脈や構造、感情、倫理的含意などを統合的に読む行為のことを言います。この場合は単なる情報取得ではなく、文章に書かれていない背景や合意を読み取る(推論)、それを含めた自分の理解状況を確認し、調整する(メタ認知)、登場人物や文脈に共感・内省する気づき(感情移入や社会的共感性)、文章全体の論理・構成を把握する(構造把握)、価値観の対立や社会的合意を考える(倫理的判断)等の能力を総動員します。
 スマホ的消費(スクロール型)との脳の働きの比較としては以下のように見られます。

  一部の認知神経科学者は、これを「脳の読み方の配線が変わってしまった」と指摘。

スマホ閲覧と異なるディープリーディングによる読書の効能🌞
・思考の持久力→複雑な問題に対する粘り強さが増す
・内省力と共感力→対人関係、倫理判断に強くなる
・意味構築力・推論力の向上→見えない因果関係や背景への想像力
・スマホ脳の再配線を防ぐ→ 注意持続力とメタ認知が保たれる

 以上のことにより、スマホ閲覧の消費と異なる読書は単なる情報の読み取りではなく、脳の複雑ネットワークを再接続する行為であり、注意の持続力、内省・共感、推論・倫理的思考を包括的に鍛える知的筋トレとも言え、デジタルに偏る現代において、人間的理解や知性を取り戻す最も根源的な習慣や実践であると言えます。
 今回調べながら思ったことは、自身よりもむしろその周囲の人間性や知性を目撃し、体感し、大事に思う相手としての私やあなたを作るということ。仕事や生産性としての私やあなたの前に、どんな自分であるのか、会話機能としての私の前にまずは、会話をし共に暮らす隣人としての社会性や知的魅力の根本であり、情報社会で格差社会である昨今では早さや広さの危機管理がもてはやされるが、自分や周囲の人にとっては豊かさや深さの安定感も大事なのではないかと思える。

スマホ時代に読書で“考える力”が戻ってくる

 本を読むという行為は、情報を得るだけでなく、脳を鍛え直すリハビリにもなる。
 注意散漫で他力本願的なスマホ疲れの現代にこそ、静かに読む時間が私たちの考える力を取り戻してくれる唯一の方法かもしれない。この習慣化による継続的なトレーニング効果は、今後自身の活動で実感していけるものと思う。少なくともここまでの語彙力や理解力や知性と人間性などの、内側の蓄積がある人間か無い人間かを普段無意識下で判断し取捨して人間関係や評価判断を行っている自分自身に照らし合わせてみると、例えば人は見た目が九割(非言語的要素の価値比重)と言われるが、私は話して感じるその人の理知感が九割で相手を判断評価しているし、それは勿論業務的スキルや能力とは異なるけれど、その中間地点にある確実な知的回路の発露に他ならないと感じる。

3」資産形成におけるラットレースと
  知的搾取におけるラットレース
  ~推論力・批判的思考の促進~

 論理的な文章を読むことで、「なぜそうなるのか」「他の選択肢はあるか」と自分の頭で考える習慣がつくのであれば、読書は思考の“型”を養う最高のトレーニングと言える。読書による推論力と批判的思考(クリティカルシンキング)の促進は、情報過多社会における当人的思考の質を問う重要テーマである。これは例えばフィクションであっても、登場人物の動機や物語のテーマを読み取る力が論理的思考と因果関係の理解力を育む、と言われている。

そもそも推論力・批判的思考とは何か?
 「推論力」とは複数の情報や前提から筋道を立てて答えを導く力(inferential reasoning)のことで(例:A社のある時期のある商品の売上が伸びた → 商品開発部の新施策との関連性を考える)、情報の妥当性・信頼性・隠れたバイアスを見抜き、鵜呑みにしない力である「批判的思考」(critical thinking)(例:ネットの情報・会議での発言を「一度立ち止まって疑う」)とセットで考えると、思考停止を打ち破る思考力の核心としての推論と批判的読解とが見えてくる。
 現代におけるこれらの問題点や弱体化の様相は、SNSにおける短文情報やリール動画的消費により、思考の“飛ばし読み”が習慣化していることや、巨大資本を持つ大企業が消費行動やマーケットに対して仕掛けている一流の巨大な罠の側面もあるので、現代社会やテクノロジー的なものが消費者に対して行う巨大なマーケットが受動的な個人を作り出し、罠におぼれて思考停止して間抜けに水面にプカプカ浮く現代人であり、ネズミには何も考えない奴隷でいてもらいたいラットレースの構造にも近い。自ら考える個人の理知感の価値を高らかに謳っては、消費構造の中に閉じ込めておく従順な個人のままではいて貰えない。思考停止したネズミやカモのままでいてもらいたい巨大体制側があること、その世界に生きる個人が小さな頭と体で何を考えどう尽くすのか、が生きる主体的な個人のハイ・イメージに繋がる。
 表面的な理解ではなく構造的な理解が求められる時代に、内的な視点や回路にとっての読書とは、体系的に読むことで思考を深め、判断力を鍛える最もコストパフォーマンスの高い方法であり、どう読むかを意識することで、知識の消費から知性の獲得へと一歩踏み出せる可能性を持つ。
 ただここで重要になるのは、勿論読書がそうした要素を養える行為であるが、その思考を発揮するか否かというのは個人の主体性による、というところ。どんな本を読むのかよりも、自分はどのように読み考え書いて行動するのか、インプットと共にアウトプットや主体的な視点と自立性が問われる。脳力消費をせずに頭でっかちに太ったネズミはただのネズミに過ぎない。

注意制御と集中力の向上
 読書中、注意を一点に保つ訓練が自然に行われるが、このことがデジタルマルチタスクに晒された脳にとっては、単一対象への集中訓練として重要。静的な読書環境では、内発的な集中力(self-directed attention)が必要で、特に論理的文章や抽象的内容では、注意の持続・情報の選別・感情の制御が求められ、前頭前皮質の抑制系回路が活性化する。
 
読書が“考える力”を育てる3つの理由
1」構造的な情報を読むことで推論の筋道を学べる
 読書は「前提→展開→結果」の連鎖を読み解く行為であり、その知的経路に親しめば「なぜそうなるのか?」「他の可能性は?」と考える癖がつく。
2」異なる視点・価値観により思考の柔軟性が育つ
 特に他人の考えや日常に触れるエッセイ、その創作虚構としての文芸文学は、自分と異なる考え方を追体験できる。このため自分一人の狭い世界のバイアスに気づき、視野が広がることで批判的思考が深まる。これは一人分の日常になかった他業界や他ジャンルの専門書や実用書についても同じことが言えるが、ここで触れるのは知識よりも感性的な世界観の広さを主に言う。
3」論理的文章の読解で、情報の信頼性を見抜くスキルが養われる
  著者の論点・立論の根拠・証拠の有無を読み取ることは、まさに読む推論トレーニングであり、一冊を読み通すことでその完結を促す。これは一冊を読む意味でも、一つの構造類型を見る上でも知的に役立つ。

読書を通じて得られる実践的なメリット🦁
 ・資料の要点を素早く把握可能(構造読解力)
 ・議論にて根拠ある発言ができる(論理構築力)
 ・交渉や説得の場面で相手のロジックの穴を見抜ける(反論構築力)
 ・情報の真偽を判断し、自分の判断軸を持てる(判断独立性)
読書習慣を“思考力トレーニング”に変える方法🐰
 ・「問い→答え→気づき」を3行でまとめる
 ・読後、人に1分で説明してみる(記憶の定着率UP)
 ・「読みながら問いを立てる」習慣
  例「著者はなぜこう考えたのか?」
   「自分ならこの場合どうするか?」
 ・「要約→自分の意見→反論を想像」する
 ・「読書ノートやSNS発信」で読解の再構築をすることで思考が深化する

4」読書の後、発揮の前
 ~脳の構造変化と実行機能的向上~

 読書を継続的に行うことで、脳は新しい神経経路を形成し、既存のネットワークを再構成する。これが神経可塑性と呼ばれ、学習や記憶の能力基盤となる。
 フィクションを読むと、言語処理(左側頭葉)、推論・判断(前頭前皮質)、イメージ化(視覚野)などによりそれぞれの部位が同時に活性化する上、物語性のエピソード記憶は読後数日たっても感覚運動皮質の活動が持続するという研究結果がある(Emory大学、2013)。

 読書は単なる受動行為ではなく、「仮説生成→検証→意味づけ」の繰り返しであり、このプロセスを計画・判断・柔軟な思考といった実行機能(Executive Functions)の複合的活用として捉える場合に、主体的な個人と読書の関係は、単なる知的行為としての読書を超えて、日常的な思考力や仕事力に直結する。実行機能としての読書は能動的な思考訓練にもなり、その場合の機能性は、以下の三つの柱に分類されることが多い。
 ①抑制制御(集中・衝動の制御)
 ②ワーキングメモリ(一時的な記憶と情報操作)
 ③認知的柔軟性(視点の切り替え・計画・適応)。

概念操作力(抽象思考・類推力)の促進
 比喩や象徴、隠喩を含む文学的言語により、抽象的な意味構造を処理する神経回路が活性化され、「構造的思考」「仮説の構築」「メタ認知」の力を育てる。
ふ 登場人物や因果構造を理解する過程は、抽象化・一般化・分類といった高次の知的操作を自然に促す。哲学書・思想書を読むことは、概念の座標軸を脳内に構築し、情報を整理するフレームを提供する。

読書は実行機能の複合的トレーニング🦁
 読書中の読者は次のような活動を行っている。
 ・仮説生成:登場人物の動機や物語展開を予測(=計画性、予測力)
 ・検証と更新:読み進める中で予測の正誤を確認し修正(=柔軟な思考)
 ・意味づけ・内省:出来事の解釈や共感を通じた自他理解(=メタ認知、情動の制御)
読書トレーニング中の脳機能🐶
 ・抑制制御:気が散る中でも集中を維持⇒SNS通知を無視して読書を続ける等
 ・ワーキングメモリ:登場人物や伏線を記憶・操作⇒物語を構造的に把握するための一次記憶
 ・認知的柔軟性:展開に応じて解釈を更新⇒「この人が犯人かも?」→「やっぱり違った」等の視点切り替え

読書を実行機能に転化する読書法
(1)仮説検証型読書(計画・柔軟性・検証力を総動員)
 ・「この本は何を言おうとしているか?」を読みながら考える
 ・メモ(章毎の要約、問い)を取りながら読む
 ・読後に「初めの問いへの答え」と「新たな視点」をまとめる
(2)デュアルノート読書(ワーキングメモリとメタ認知の訓練)
 ・内容の要約(客観)
 ・自分の意見・問い(主観)
 読書中に「客観的理解」と「主観的思考」を意図的に分けて記録する読書法。ワーキングメモリとメタ認知を強化する非常に効果的な手法で、集中力や情報保持、思考の柔軟性も鍛える。
 1.鍛えられるワーキングメモリ
 ・複数の情報を一時的に保持・整理・統合して出力
 ・本文理解をただ追うのではなく、自分の思考を“並列処理”する訓練にな
 2. 鍛えられるメタ認知(=自分の思考の観察力)
 ・「自分はなぜそう考えたのか?」「今の理解は適切か?」と常に内省する習慣がつく
 ・読書後の記憶定着や応用力が飛躍的に高まる
 主観視点で考えることで知識が自分のものになる。思考と結びつけることで記憶保持率が向上する、著者と対話するように読むことで仮説思考・批判的志向が養われる、自分の問いや意見が記録されているため仕事や日常に応用しやすい、等の効果がある。

読書からの行動アイデア抽出習慣(読書=仕事のフィードバック回路)
 読書後に「今日からできることを1つ書く」「この本を読んで、今週は仕事で“相手の前提を疑う”を意識する」などの実行が大事で、インプットとアウトプット、読む読書と生きる人間が結ばれ、自己深度が他者世界の現実に導き出される。
 「自分はなぜそう考えたのか?」「今の理解は適切か?」と常に内省する習慣がつくため、特にデュアルノート読書は、ただの記録ではなく思考を見える化し記憶と行動につなげるためのツールであり、読んだ本が「知識」で終わるか、「使える力」になるかはこの分岐にかかっている。
 読書は静かな知的筋トレであり、情報をただ受け取るのではなく、選び、試し、意味づけ、応用する。その一連の行為には、社会人に必須の実行機能が深く関与しています。実践的な読書の価値を最大化するには、思考のプロトタイピングの場と見なし、読んで終わらない、読むことから始まる自分や明日がここで繋がる。

実行機能向上の効能(読書経由)🐰 
「集中力」情報の洪水の中での静的没入⇒深い思考
「構造化力」物語や議論の流れを把握⇒プレゼン・資料作成が論理的になる
「判断力」複数の視点・価値観を整理⇒課題解決が迅速・柔軟になる
「メタ認知」自分の考えの癖や盲点に気づく⇒自己修正・PDCAが上手く回る
読書実行ノート🐻
 ・今日の問い(仮説) :
 ・章ごとの要約と気づき:
 ・一番面白かった論点 :
 ・明日から実行する行動:
 ・今回の読書で鍛えられた力は?(集中・記憶・柔軟性など):

5」脳トレって言うとダサいけど、
  本を○○ことは脳の認知機能を強化する自己投資!?

 小説を読む際、運動・感覚・感情領域が実際に活性化する(Hauk et al., 2004)
 読書は脳の中の体験として、現実に近い形で機能する。
 さらには認知予備力(Cognitive Reserve)の形成として、認知的な刺激を日常的に受ける人(=読書習慣のある人)は、加齢に伴う認知機能の低下が緩やかになるという研究結果あり、これは読書が神経回路の多様なネットワークを活性化し、脳の冗長性(予備力)を高めるためとされている。
脳の健康に読書が与える予防的効果
 読書習慣は大脳皮質のネットワーク強化に寄与し、老化による認知機能の低下を防ぐ可能性がある(Harvard Health Publishing, 2020)。読書を継続していた高齢者は、アルツハイマー型認知症のリスクが低下する傾向があるとされていて(Wilson et al., 2013)、読書は「脳の健康貯金」ともいえる行為。

「認知機能の向上」とは?🌞
 「認知機能は以下のような要素に分解できます
 ・記憶力(短期記憶・長期記憶)
 ・注意力(持続的注意・選択的注意)
 ・処理速度
 ・言語能力(語彙・文脈理解・言語生成)
 ・実行機能(判断・計画・抑制)
 ・推論力・問題解決力
 ・柔軟性(認知的切り替え)
 ・視空間認知(イメージ操作・位置認識)
 読書は、これらの多くに同時に作用する高次認知トレーニングの一種であり、しかも楽しみながら持続できるという点で非常に優れた認知強化法です。

 去年から私はもう老齢に差し掛かった母親の生命上・健康上の心配を頻繁にしているが、生命が尽きる如何と違い、認知機能に関連する知能上の問題が起これば、病気や身体破損が始まらずともその個体自身や周囲にとって存続の価値は少しずつ弱まる。個人的に先日、認知症の初期症状が母親に出始めた娘のドラマを見て、自分の母親が心配になってすぐに電話を掛けた。
 好きで興味あることを増やして楽しめ、パートナーと散歩したり外出する頻度を増やせ、よく話して聞いて頻繁に高度な機能であるお喋りをしろ、足と手の指を動かせ、寝たきりにはなるな活動的に動いいて生活を楽しめ、故に足腰を大事に城、何かあればすぐ電話してこい、という命令口調で温かく厳しく伝えた。
 遠く離れた両親の認知機能を心配する、という全く目に見えない不確かな要素が、どれほど娘にとって重要な関心ごとであるのか、きっと本人たちにはわからないかもしれないが、彼女たちの大事を思う人間からすれば大ごとで、それが生活習慣や薬学や医療の発達により少しでも存続し、改善され続けるのであれば、それは人類の進歩であるし、幸福な一生の長続きは今考えれば夢のようである。
 その生活習慣の一環として、脳の環境は脳で整える、使っていれば退化はしないだろうし老化にも自ら抗え、と思うし、それは働き盛りの中高年の機能や生産性についても、成長発達段階の子供の発育や勉学についても同じだと思う。
 新しく知る、深く考える、強い結論を導き出す、脳機能は頻繁に使え、良く使え、さらに使え、と私と大事な人に願うばかり。そこで言うと、母親にスマホを何時間も見て誰とも話さず運動不足で思考力不足になられたいか、その不健全さを推奨するか、と言うと、健康や生命の本質も見えてくる。

6」今日の疲れをリセットするセルフケア
  ~ストレス軽減効果~

 読書によるストレス軽減効果は、心理学・神経科学の分野でも注目を集めています。
 2009年、イギリスのサセックス大学で行われた研究では、6分間の読書でストレスレベルが68%軽減されたという研究結果が出ており、これは音楽鑑賞(61%)や散歩(42%)、ゲーム(21%)など、他のリラックス手段よりも高い数値となっている。特にフィクションは他者の視点を追体験することで、自己中心的な思考や不安も和らげる効果があります。
 注意の転換や柔和としての読書は、特定の物語や論理に集中させることで、視野の狭さや頑固な思考のループからの解放機能を持っています。その場合に脳内でイメージを生成する過程が想像力の活性化の役割を果たし、創造的かつ没入的な快楽を生み、内面的な回復力(resilience)を高めることも知られている。さらに読書時の静かな集中状態は、身体をリラックスモードに導く副交感神経を優位にし、心拍数や血圧を穏やかに整えます。

ストレス軽減に効果的な本の選び方
 読書のストレス緩和効果は、読む本のジャンルや読み方によって変化します。
 物語性のある小説(フィクション)は自己からの一時的な離脱により、物語世界への没入感が日常のプレッシャーから解放してくれる効果が期待でき、エッセイや紀行文は等身大の視点や他者の暮らしに触れることで、自己の悩みが相対化され易い側面があります。
 詩・短編集は短時間でも心を切り替える効果があるので就寝前の読書にも適していて、逆に情報量が多く緊張を強いるような専門書やビジネス書は、リラックス目的の読書には向かない。

 読書には「今ここに集中する力(マインドフルネス)」を高める作用があり、物語の中で今この瞬間に没入する体験は、心のリセットにもなり、それがストレスフルな意固地や強迫性からの解放につながる可能性を持ちます。読書は単なる知識のインプットではなく、思考と感情のバランスを整える行為でもあります。仕事の結果や価値に追われるストレスにさらされる日々の中で、“ただ読む”というシンプルな行動が、例えば疲れて寝る前の10分の短時間だけであっても、内面の静けさを取り戻す大事な10分になる可能性を持っています。

明日からできる最も静かで最も強力“読みトレ”🐰
 ・朝の通勤中に1ページ声に出して読む
 ・寝る前にスマホの代わりに15分のフィクションを開く
 ・月1冊、知らない分野の本を読む
 ・読んだ本を、誰かに1分で説明してみる

7」個人的理解に縛られる社会的認知
 ~共感力・感情知性〜

  物語を通して他者の内面や動機に触れることで、前頭前野・側頭頭頂接合部(TPJ)などが活性化。社会的認知のトレーニングにもなる。これには他者視点・共感力(メンタライジング)の獲得も期待され、フィクションを読むことにより他者の視点を追体験することで感情を想像する力が強化され(Kidd & Castano, 2013, Science)、 特に文学的フィクションの読者ほど共感力が高く、これにより他者の視点・感情・信念を推測する能力「心の理論(Theory of Mind)」が鍛えられる。これは社会的認知や対人理解力に直結する共感力の発達といえる。
 研究例:Kidd & Castano (2013)「文学的フィクションは共感力と心の理論を短期的に高める」
     Mar et al. (2006)「読書経験が共感性や対人スキルに与える影響」
 同一の本を読んで語ることにより、家族や友人との関係性が深まり、相互理解やコミュニケーションに繋がることがあるため、そのコミュニティ参加としての読書会やブッククラブが孤独感や疎外感を軽減する効果もある。

異文化理解の促進
 翻訳文学や異国の物語を通じて、多様な価値観や世界観を仮想体験することにより異文化適応能力や多様性受容の力が養われる。このことを越境読書として考えると、異なる文化圏の物語を読むことで、自文化中心の視点から自由になる経験が得られます。たとえば、ナイジェリア文学を読むとアフリカの家族観や政治観に触れ、移民小説を読むと越境・差別・アイデンティティの問題に共感できるようになり、これらはおそらく日本の平均的な家庭に生まれた平均的な個人の経験では一生涯直面する機会がなかった経験やエピソード記憶になるでしょう。これが個人の内的思考や対人関係に与える幅は大きく、異文化適応力と読書の関係を社会心理学では、文化的知能(CQ)が高い人ほど異文化に柔軟に対応できるとされており、とくにフィクションの読解は他者の視点を内面化する訓練となり、多様性容認・柔軟な判断力を養うとされている。
 他者の人生を自分のものとしてシミュレートする際に活性化されるデフォルトモードネットワーク(DMN)は、フィクション読書中により強くなります。実際にその文化を経験していなくても感情的・倫理的な共感が可能になるため、読書はまだ出会っていない誰かと簡易的に知と心を通わせることであり、異文化への想像力はビジネスでも対人関係でも大きな武器になります。
 人間性と文化性を育てる読書は、人間関係における共感や理論の発達を促し、対話や理解が深まることで相互関係を築くきっかけになり易く、孤独感が減る可能性を高めます。文化的理解として見た時には多様性の受容と価値観の拡張を通して、異なる国や性別の相手に対する理解が向上する確率が高まります。

8」お気に入りの場所で過ごす、お気に入りの時間を増やす
  ~メンタルヘルスの安定~

 読書は、単なる知識獲得や娯楽にとどまらずメンタルヘルス(心の健康)を安定させ、支える力を持っています。近年の心理学・神経科学の研究によって、読書がストレスを軽減し、感情を調整し、自己理解と回復力を高めることが実証されています。読書はうつ症状の軽減にも寄与し、読書療法(ビブリオセラピー)としても活用されている(Billington et al., 2015)。
 特に小説読書は「セロトニン」「オキシトシン」と関係し、情動回路の再構築に寄与する。


1」感情調整を促す
  読書は、特にフィクションや回想的エッセイなどを通じて、自分の感情に名前を与え、他者の視点で自分を見直す機会になります。これは心理学でいう「情動ラベリング(emotional labeling)」の機能を果たします。物語の登場人物に自分を重ね、感情の外在化・内省が可能になり、感情を言語化することで自己と他者への認知が深まり不安や怒りが収まりやすくなる(前頭前野が扁桃体を抑制)。
2」マインドフルネス的効果をもつ
  読書は、今この瞬間に注意を向けて持続的に集中する行為であり、これはマインドフルネス(瞑想)に近い効果をもたらし、ストレスホルモンであるコルチゾールを低減させ(6分間の読書でストレスが68%軽減の件)、呼吸と同様に意識の一点集中や自己との対話が起こる。
3」自己効力感を高める
 読書体験を通して「理解できた」「共感できた」「知識が増えた」という感覚は、自分自身の世界理解力・対処力を信じる土台となります。このことを心理学的には「自己効力感」と呼ぶ。

メンタルヘルスに効く読書ジャンル🐰
 ・フィクション:感情の共感、内省、自分を見つめ直す
 ・回想録・エッセイ:経験の意味付け、困難の乗り越え方に学ぶ
 ・哲学・思想書:大きな視点で不安を相対化
 ・詩や短篇小説:短時間で深い感情体験・余韻

読書×メンタルヘルスの実践法
1」感情主体として読む、記す
 ・読後に「この本を読んで今、どんな気持ちか?」を一言でもメモ
 ・感情を言語化することで、自己認識や自己調整が進む
2」夜のルーティンとして読む
  就寝前の30分をスマホではなく読書に切り替えるだけで、睡眠の質と精神的安定が大きく向上する。これにはブルーライトの回避と思考の整理も兼ねている。(こちらのセルフケアと同様)
3」自己対話型読書ノート(メンタル版)
 ・読書ノートに次のような問いを記録する
 ・「どの場面で心が動いた?」
 ・「これを読んだ自分は、どうなりたい?」
 これにより読書が内面のメンテナンスと成長の場になる。
4」Bibliotherapy(ビブリオセラピー)的読書会や対話
 ・他者と読書を共有することで、孤独感の解消や共感の循環が生まれる
 ・精神科医や心理士の間でも「本を処方する」という概念が浸透しつつある

効果を高める工夫まとめ🌞
・読後の反省:自分の感情と照らし合わせる時間を持つ
・ジャンル選び:今の心の状態にあったものを選ぶ(癒し/刺激/共感)
・書き出す:感情、連想、引用等を書いて脳の整理を促す
・環境を整える:安心できる空間で過ごす=読書時間自体を癒しに据える
       (カフェ、ベッド、ひなたぼっこなど)


 読書は、感情調整・ストレス緩和・内省・自己理解という複合的なメンタルケア機能を持ち、情報ではなく感情とつながる読書によって、心の安定が図られ、免疫力が育つ。
 スマホと離れる読書時間は、今の自分を取り戻す時間にもなり、その時間をとること自体にすでに癒し効果があり、過ごす環境や、それに共感し肯定してくれる相手がいることも安心感につながる。
 自己対話と癒し、気分で求める読書ジャンルが異なることも、ある感情や思考を認め、向き合い、書き出し、忘れていくことで、ストレス発散やメンタル安定の側面としての一経路を見る(ジャーナリングに通じる)。
 個人的にはあまり考えたことがなかった効果ではあるが、よく見てみるとこのブログやSNSにおける読書習慣の発信にも同様のセラピーの役割があるような気がしてきた。ただそれもセルフケアであり、個人の生活的営みの一環なのかもしれない。
 読書、読書記録、現代におけるSNS発信、或いは他者と共有することや自身のための記録、等についてはまた書く。

読書とは、自己○○と他者○○

 読書とは自己深度と他者世界への興味関心。
 自身から人類社会をどのように見つめて、どのように考え、どのように参加して、どのように暮らすのか。自分の内側に広がる、自分の外側に広がる、見聞知識とエピソード記憶がその場で与えてくれる文章密度は読書ならではの自己効力である、そのように今回感じました。働きながらの読書も個人的なテーマだと感じましたが、個人と読書、人類と読書も、また大事なテーマです。

 なぜ読書は大層にも自己投資と言われるのか。
 読書は自分のためにしかならない利己的なもので、接する身近な人にしか関わることのない生産性の無いものだし、手に入るものではなく、そこから生まれるものだ。
 生きる自分、暮らす自分、働く自分、喜ぶ自分、悲しむ誰か、明日のあの町、その静かな価値は、一生付き合う自身と周囲の人にこそ特別なものだが、人はそんなことの価値を忘れがちだが、
 ある個人の魅力と価値の幸福は、そんなにも軽視されるようなものではない。あなたには価値がある、私には価値がある、世界には価値がある、人類には価値がある。その可能性と筆致を、私は広げ続けたい。

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巻末おまけ 実は私も大好きなハック系

 脳が若返る!最新科学が教える「良いこと10選」

1. 毎日30分の有酸素運動(ウォーキングなど)
 ・血流が増え、海馬(記憶を司る領域)が活性化
 ・BDNF(脳由来神経栄養因子)が増加し、神経再生を促進。
2. 読書や語学学習で“認知的挑戦”をする
 ・難しい小説や新しい知識は前頭前野を刺激し、
  認知機能を強化。
 ・母語以外の言語学習も脳の多様な領域を動員
3. 日記・手帳を書く(手で書くこと)
 ・書くことで記憶の定着力が高まり、
  自己認識・感情整理力もUP
 ・手の運動が脳の運動野や言語中枢を活性化。
4. 瞑想・マインドフルネス習慣を持つ
 ・ストレス軽減と注意力の改善に効果
 ・前頭前皮質の厚みを保ち、感情制御力を高める5. 社交的なつながりを持
 ・友人との会話や協働作業が脳の多領域ネットワークを刺激。
 ・孤独は認知症リスクを高める
6. 毎日「初めて」を取り入れる
 ・新しい道を歩く、違う料理を作るなど、
  ルーチンからの脱却が脳を刺激
 ・新奇性は報酬系を刺激しドーパミン分泌を促す7. 良質な睡眠(7時間以上)を確保する
・睡眠中に脳は老廃物を除去し、記憶を整理・強化する。深いノンレム睡眠が特に重要。
8. 音楽やダンスなど、感覚と運動の融合活動
 ・楽器演奏やリズムに合わせたダンスは全脳を使う活動。
 ・特に高齢者の脳機能維持に効果的とされる。
9. 魚・ナッツ・オリーブオイル中心の「地中海式」食生活
 ・オメガ3脂肪酸、ポリフェノール、
   抗酸化物質が脳の老化を防ぐ
 ・アルツハイマー型認知症リスク低下の研究報告10. 「ありがとう」「嬉しい」を日常的に言葉にする
 ・ポジティブな感情表現は報酬系を刺激し、幸福感と脳の可塑性を促進。
 ・感謝日記も有効とされている。

脳機能強化に効果的な読書実践法

<ジャンル横断読書>
 異なる思考パターンを必要とする読書を交互に行うと、脳の結合多様性が促進される。単純な知識としての語彙や、求められる読解力がそれぞれ異なる為、用意する回路や広がる世界としての基本的な読書の幅になる。
🌞「私は今年から毎月新ジャンルの本を1テーマ3冊読む、と意識しています。あたらしいことをしるということは脳機能的にも知識的にも精神的にも魅力がいっぱい」

<音読(リーディングアラウド)>
 音声化によって感覚運動系と記憶系統合が進み、理解力と記憶が同時に向上する。音読の過程で刺激される脳の回路は準備運動のようなもので、読み・書き・話し・聞く、この基本動作を操る脳を意識的にに刺激する習作り。
🌞「朝、家を出る前に見つけた5分読書を音読にすると、頭がすっきりしやる気が出ます。今まで内緒にしていましたが私は音読大好きです」

<繰り返し精読(リピートリーディング)>
 複数回読むことで、脳内の神経ネットワークが再構成され、より深い理解と記憶が形成される
🌞「私は読書ブログを行っているので読書中の要約メモや読後の全体構想把握は自然と行う際に、2度目はパラパラ読みでも大幅な復習になるし、以下の1言要約メモなどを行っているとその部分や全体を通した文脈の把握が一気に進みます。2度目はパラパラ読みでも体感1.5割増しの把握に貢献するくらいの感覚あります、勿論1度目には気づかなかった点も拾えるのがおもしろい所」

<読後再構成(アウトラインや要約の自作)>
 読んだ内容を他人に説明するようにまとめることで記憶が定着し、思考の明瞭化が進む。
🌞「読書記録の一環として読んだままに終わらせず何をどう読んだのか言語化し、自分はどう思ったのかまで感想も加えると、読み書きを主体的に行う経験になります。この点からもSNS発信による読書記録の継続はそれだけ価値的だと言えます」

<マージナルノート習慣(余白メモ)>
 思考を可視化しながら読むことで、メタ認知・記憶の強化に有効(くわしくはこちら参照

<読書会・対話を通じた読書>
 他者視点との照合により、認知の拡張と柔軟性が高まる。社会的可塑性の強化にもつながる。
 同じ本を他人がどう読んだのかを参照し確認する作業により、他者や社会への認知が進む、自己の指向ん深度も深まる、読書を通じた社会認知や客観視にも繋がり、認識確認の時間にも変換される。(くわしくはこちら参照


読書が仕事脳に効く5つの理由

1. 「語彙力」が思考スピードを決める(言語脳の再構築)
 ・読書で語彙が増えると、情報の処理スピード・表現力が格段に上がる
 ・左側頭葉・前頭前皮質が強化され、的確な言語化や説得力のある会話が可能に
 ・「うまく言えない」を減らす最短ルートは、読むこと

2. 「集中力」は鍛えられる(持久力トレーニング)
 ・スマホで散らかった脳を、読書が一点集中モードに切り替える
 ・毎日15分でもOK、集中の“筋”は確実に太くなる
 ・読める人は、聞ける。考えられる人は、集中できる

3. 「判断力と仮説力」が育つ(実行機能の強化)
 ・読書は「仮説→検証→意味づけ」の連続作業であり、脳内で意思決定の“回路”が鍛えられるため、直感の質が変わる
 ・「読んでいると頭が冴える」は科学的に正しい

4. 「共感力」はリーダーの武器になる(心の理論の活性化)
 ・ 物語や人物描写を読むことで、他人の視点や感情を想像する力が育つ
 ・社会的認知力が上がり、人を動かすコミュニケーションがきるよう
 ・部下の心が読める人は、本を読んでいる
 ・部下の心を動かす”言葉の力”はどこで養う?

5. 「発想力」は異分野の読書が育てる(ネットワーク型知性の開花)
 ・ 脳の神経接続性が高まり、新しい組み合わせや視点が生まれる。建築×経営、音楽×マーケなど、越境的な思考は読書からしか生まれない
 ・企画力に差が出るのは「何を読んでいるか」
 ・アウトプットを支える明確なインプット

脳を鍛える読書術:ビジネスマンのための実践5選

 プレゼンが苦手な人は「朝の音読」で言語流暢性・記憶保持力の改善。部下と意思疎通が苦手な人は「フィクション読書」で心の理論・共感性の強化
。思考が浅いと感じる人は「専門外ジャンル読書」でネットワーク型知性・抽象思考、
 など、目的別と以下のような実践別があると思いますが、ジムで体を鍛えるように、読書で脳を鍛えている人がいます。読書は、言語・思考・判断を司る脳の中枢を直接刺激し、あなたの頭の動きをスムーズにしてくれます。重要なのは、量よりも質と継続性。短時間でも、考えながら読む習慣が脳をアップデートする。

「毎朝15分」語彙脳を起こす読書
 目的:語彙力・抽象思考・判断力を高める(左側頭葉・前頭前皮質の活性化)
 方法:新聞の社説、論考エッセイ、小説の冒頭など、文体のある文章を音読・黙読
 効果:言語中枢を刺激して、会議・資料作成・プレゼン前のウォームアップに最適

「週1冊」フィクションを読む習慣
 目的:共感力・他者理解・直感力を育てる(心の理論、mPFCの活性)
 方法:登場人物の気持ちになって読むことを意識し、読みやすい小説を1週間1冊
 効果:職場の対人対応能力・顧客理解力がアップ、会話の引き出しにも

「月1冊」専門外のジャンルに挑戦
 目的:抽象的思考・ネットワーク型知性の開拓(脳の可塑性の強化)
 方法:「建築」「音楽」「哲学」「SF」「経済史」など、普段接しないジャンルから1冊選ぶ
 効果:異業種理解・イノベーション的発想・複眼思考が自然と身につく

「読書×実行機能」活かすための読書の視点を持つ
 目的:実行機能(記憶・判断・応用)を高める(前頭前皮質のトレーニング)
 方法:読書中「これは仕事にどう応用できるか?」「自分ならどう行動するか?」という問い
 効果:読書と実務が繋がり、思考の整理と行動力向上に直結

「社会的脳」を刺激する感想共有(対人、SNSも可)
 目的:社会的知性・内省の促進(TPJやDMNネットワークの活性)
 方法:対人やSNSで、読書感想や気づきをシェア(月1回でもOK)
 効果:対話力の強化+内省力(メタ認知)が鍛えられ、リーダー的資質に直結

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