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現代国内

文芸作品

四季を咲かせた音楽家と反戦の天才画家『ピエタ』『暗幕のゲルニカ』芸術家小説に飛び入りした原田マハと大島真寿美②

「直木賞はその作家のつまらない作品にあげるものなのか?」通称直木賞企画第7弾、前回受賞作『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』が浄瑠璃を扱って面白かった大島真寿美の著作列の中でそれ以上を探す今回、代表作的に有名な『ピエタ』が音楽家小説だったので、芸...
文芸作品

現代商業の中で生きる才能の価値『雷と走る』『男ともだち』受賞作ストレート勝ち以外の価値を探せ!直木賞企画、千早茜②

受賞作がデビュー作を彷彿とさせながらも完璧に上回ってみせる納得の出来だった千早茜。作風メインはその二作に見える非現実的な虚構性だと思うが、現代性のある作品は書けるのか? 手広く書く中で他路線でさらなる魅力が見つかるのか? 不安と期待を胸に三...
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大勝利受賞作『しろがねの葉』はデビュー作『魚神』の完全昇華 千早茜①直木賞はつまらない作品にあげるものなのか?

直木賞はその作家のつまらない作品にあげるものなのか?のテーマ企画に、真っ向から反論する2022年の受賞作『しろがねの葉』。処女作からの作品的昇華、作風的な大成功を目の当たりにして成長性に驚いた。作家はこんなにも良くなる!を目の当たりにしてく...
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『坂の上の雲』が立ちはだかる、明治時代の創作的難易度『家康、江戸を建てる』『東京、はじまる』直木賞はその作家のつまらない作品にあげるものなのか?門井慶喜②

直木賞はその作家のつまらない作品にあげるものなのか?企画第三弾ですが、前回同著者の受賞作『銀河鉄道の父』が割と面白く、ハズレとは言えなかったために企画の仮説が早くも倒れそうです。しかし、初読書だったので、受賞作は実はこの作家の中ではハズレレ...
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親ガチャと勝つまで賭ける息子投資『銀河鉄道の父』直木賞はその作家のつまらない作品にあげるものなのか?門井慶喜の場合①

直木賞はおそらく作家単位に与える賞なので、必ずしも受賞作が面白いわけではない。それどころかつまらない気がする私は、歴代受賞作家の著作列の中から受賞作以上に面白い作品を探し出して作家の真価を探る企画、第二回。 (発端は前回の窪美澄↓   古く...
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直木賞はその作家のつまらない作品にあげるものなのか?①歴代受賞作を読んでみよう、の巻、はじまるよ〜『ふがいない僕は空を見た』の窪美澄の場合

エドヴィージ・ダンティカで助産師モチーフが不発だったので、主人公の母親が助産院を開業している『ふがいない僕は空を見た』(2010)を思い出し、検索すると著者が直木賞作家になっていたので受賞作を読んだ。びっくりするくらいつまらなかったので、選...
文芸作品

日常に被せるフィクション『魔女たちは眠りを守る』村山早紀

期待せずに読み始めて、結構面白かった。 私は作中に登場するような典型的な読書趣味の学生時代を歩んだわけではなかったので、逆に言えばその物小ささみたいなものには複雑で、具体性がないことや商業性がないことなどが気に入らないし複雑なのだけれど、そ...