G-40MCWJEVZR 現代国内 - おひさまの図書館

現代国内

現代国内

現代の小説家の価値 畑野智美「大人になったら、」「若葉荘の暮らし」

35歳のカフェ副店長の日々と、40歳以上の独身女性が暮らすシェアハウスでの日々、2作品と共に一旦総括。頼んでもないのに3回も扱われる災難、「神様を待っている」「海の見える街」と同一作者様、これにてしばし手仕舞いです。
現代国内

「海の見える街」畑野智美

海辺の街にある図書館や児童館で働く4人の男女が囚われた、思春期の苦さや社会人の狭さに、ジブリもカレーパンもナポリタンもウサギもロリータも投げ込んで、不慣れな恋愛小説書いてみました!小説家3年生😊
現代国内

「神さまを待っている」畑野智美

派遣社員から失業保険期間のハローワーク通い、漫画喫茶に寝泊まりして軽度のパパ活を始めて日雇い労働には戻れず、なんとなく面接に行けず、なんとなく働く気になれず、なんとなく死にたくなる…転がりに転がる二十六歳の女性を主人公に、ふんわりと現代的な女性のある1年弱を題材にした作品、そこにしっかり絶望と希望を見ました。
現代国内

「丸の内魔法少女ミラクリーナ」村田沙耶香

小説を読んでいると、こういうことがある。 「コンビニ人間」であれだけの完成度とテーマ性を誇った作者の作品の中でも、ひときわ目を引いた本作を図書館の本棚で見つけた時は嬉しくてすぐに手を取った、そのあとで「コンビニ人間」を先に読んで、なんて素晴...
現代国内

「コンビニ人間」村田沙耶香

主人公は36歳、独身、女性、コンビニでアルバイトをしている、その歴18年。 「推し、燃ゆ」「星の子」に続いて発達障害気味の主人公がまた一人。読書再開後手に取った5冊中3冊に出てくるとは現代の小説の主人公は発達障害が流行りなのかしら、と思って...
現代国内

「星の子」今村夏子

十年越しの作家、とも言えるかもしれない。今村夏子という名前を私が知ったのは2011年の「こちらあみ子」の書評か何かだったと思う。そしてそのまま私は読書の存在しない長い空白に入ったので、本作が初対面ということになるが、なるほど噂の今村夏子はこ...
現代国内

「かがみの孤城」辻村深月

辻村深月は作品性に優れるのに小説家としてはどうなのかという意味でその資質は判断に迷う。本作も刈り込める部分は多分にあって、魅力的な発想力に対し創作的な完成度が不足している。では辻村深月の豊かな作家性とはどこにあるのか。
現代国内

「推し、燃ゆ」宇佐見りん

現代の芥川賞作家の価値とは?  あまりにも拙い文章が続いて、これは外れか、と落胆した。それが  長いこと切っていない足の指にかさついた疲労がひっかかる。外から聞こえるキャッチボールの音がかすかに耳を打つ。音が聞こえるたびに意識が1.5センチ...
現代国内

「たゆたえども沈まず」原田マハ

彼女が描き上げたかった芸術家の一生とは? 本作は誰もが知るところの画家、フィンセント・ファン・ゴッホがその生を閉じるまでの芸術家としての足掻きと苦悩、それを金銭的・経済的にも支える弟の筋を主軸に、脇に浮世絵を西洋に持ち込み広げることに成功し...