文芸作品 アジア人女性初のノーベル文学賞受賞作家の描き出す地域性、その社会「菜食主義者」ハン・ガン 韓国をぶっ壊せ! 告発はそれ自体、生きづらさを描くことが文学?アジア人女性初のノーベル文学賞作家が描いた前時代的な韓国、『菜食主義者』『回復する人間』を読みました >菜食主義者ビギナーのヨンヘから始まる彼女を巡る精神疾患を普遍的なテーマとして描き、自省する姉の視点は文学になりうる 2024.10.26 文芸作品海外作品
文芸作品 テーマ・モチーフは色褪せない「高慢と偏見」「侍女の物語」オースティン、アトウッド ある日突然、主人公の女性は仕事も預金残高も奪われ、両足を失った気分になる。 預金残高は最近親者となる男性の所有財産に移るだけだったから、主として彼女の財産を得た夫は何でもないじゃないか安心するようにと彼女を抱きしめたが、主人公は既に強い違和... 2024.10.22 文芸作品海外作品
文芸作品 現代小説の癒しチーム代表「木曜日にはココアを」「お探し物は図書室まで」青山美智子 主体的な行為や誠意をいかに排除するかで成り立つ娯楽性を発達させていく商業の中では、受動性の易きに流れる消費者を取り込むように、提供側は主体性の根本を減らしてきた。文章を読むということの主体性にある労力が、受動性に特化してきた現代の他の娯楽に... 2024.10.17 文芸作品現代国内
文芸作品 体制・逃亡者・村人、二十世紀的なモチーフの中に生きる”私たち”「狼たちの月」「密やかな結晶」フリオ・リャマサ―レス、小川洋子 スペイン内戦は1936年7月から1936年4月の間に、スペイン第二共和国政府に対して将軍が率いた陸軍によるクーデターから始まったスペイン国内の抗争。反乱軍の勝利に終わり、独裁政権の樹立へと繋がる。そうした大きな歴史の流れの中に見えなくなって... 2024.10.12 文芸作品海外作品現代国内
文芸作品 「ザリガニの鳴くところ」2年連続米国で最も売れた小説、という触れ込み 全般的に物凄く魅力的な作品に仕上がっている。特にこの生命力と、作品性の豊かさは目を見張るものがあるし、ある死体の発見からクライムノベル的なフーダニットが存在するが、本作のリーダビリティは圧倒的に主人公の少女カイアが親に捨てられ、兄弟にも逃げ... 2024.10.08 文芸作品海外作品
文芸作品 作家がその人生に見出した虚構性「たんぽぽのお酒」で思い出す「無声映画のシーン」 レイ・ブラッドべリ、フリオ・リャマサーレス まず題名に惹かれて「たんぽぽのお酒」を読んだ。 著者はレイ・ブラッドベリ、米国のSF作家として代表作の「華氏451度」や「火星年代記」などで有名なので、名前は見知っていたが著作を読むのは初めて。 私は読中、かつて読んだフリオ・リャマサーレ... 2024.10.05 文芸作品海外作品
文芸以外 【図書】「クリスティを読む!」大矢博子 日本の近現代のミステリーの親しまれ方は、図書室のシャーロックホームズだったり、名探偵コナンや金田一少年の事件簿だったりのアニメや漫画による広く浅くであったり、連続ドラマによる刑事物や2時間もののサスペンスやその原作、小説でも東野圭吾や宮部み... 2024.10.01 文芸以外