G-40MCWJEVZR 文芸 - おひさまの図書館 - Page 9

文芸

世界文学旅行

『ザリガニの鳴くところ』2年連続米国で最も売れた小説、ジェンダー的ヒロイック

女性性の生命力、男性性の暴力性  全般的に物凄く魅力的な作品に仕上がっている。特にこの生命力と、作品性の豊かさは目を見張るものがあるし、ある死体の発見からクライムノベル的なフーダニットが存在するが、本作のリーダビリティは圧倒的に主人公の少女...
世界文学旅行

作家がその人生に見出した虚構性『たんぽぽのお酒』で思い出す『無声映画のシーン』レイ・ブラッドべリ、フリオ・リャマサーレス

書くことの効能や、物語にすることの効果については色々言われるところだと思うが、その生業は夢遊病者やほら吹きのようでもあるし、壮大な夢やちっぽけな愛おしさが、いかに自分の胸を打ち、他人にとっての価値になるのか。たかが文書、たかが物語の、現代に...
文芸

柚木麻子の真価とは?主人公までの距離『マジカルグランマ』『さらさら流る』

「物語には主人公の成長が必ずしも必要ではない、主人公が成長しなかったとはいえ、本作がつまらないとは言えない」みたいな文章をかつて読んだことがあるが、うじうじするそれを美徳とするような古風な純文学などはそうかもしれないが、紆余曲折あるはずのプ...
文芸

『BUTTER』は『ナイルパーチの女子会』より優れた小説なのか? 社会派小説の意義と書ける範囲。柚木麻子①

>これはいったい何を面白がればよい小説なのか? >これを社会派長編小説とは、お前の社会どんだけ狭いんだよ >ナイルパーチで獲れないとなるとやはり直木賞は信用ならないかなと思ってしまう ☑️上げられた期待値 ☑️社会派小説という不適切な煽り ☑️小説家が書くべき自分の範囲 ☑️私の読書が全く現代的ではない点について
文芸

ワゴンセール品同士の恋愛未満が空前の大ヒット、ドロドロ婚活小説『傲慢と善良』辻村深月

私にとって小説家とは技術で、文章力と創作性の完成度なのだけど、同じだけ商業性が必要であり、芸術性と商業性はどの時代の作家にも付きまとう実力と実績だ。 少し前にフォロワーさんから、「辻村深月『かがみの孤城』の書評を読みました、辛口でした、好き...
現代国内

現代女子の失恋からの立て直し=貯蓄、コツコツ可愛い節約生活『派遣社員あすみの家計簿』青木祐子

人生初書評に引用させて頂いた本作、やっと原作小説読みました。結婚詐欺により口座残高が427円になった主人公が、友人の助言に従い、自炊や節約、日雇いバイトや派遣労働に勤しむ日々。 ガツガツ働く、コツコツ貯める、いつもここから始められる人生の豊かさと個人の力強さの清々しさが私は好きですし、本作には節約生活を彩る可愛らしさがあるのも好み。 楽しく読めます。
文芸

入門にも復習にも優しい上下巻の三国志『諸葛亮』宮城谷昌光

読書ジャンルの偏りは、隔てりなく読んでいるつもりでも自然と生まれていて、個人的には昔から好きだった歴史小説も、社会人が読書を再開させて読書ブログを開設して以降の近年読んだのは本作のみとなっている。いつか諸々が落ち着いたら読みたい気持ちはあっ...