G-40MCWJEVZR おひさまの図書館 - - Page 14
文芸

入門にも復習にも優しい上下巻のあっさり三国志『諸葛亮』宮城谷昌光

読書ジャンルの偏りは、隔てりなく読んでいるつもりでも自然と生まれていて、個人的には昔から好きだった歴史小説も、社会人が読書を再開させて読書ブログを開設して以降の近年読んだのは本作のみとなっている。いつか諸々が落ち着いたら読みたい気持ちはあっ...
世界文学旅行

言語芸術への敗北と到達『双眼鏡からの眺め』イーディス・パールマン

本作の翻訳版の初版は二〇一三年五月、私は時期的にその少しあとぐらいまで読書をしていたのかなと思う。当時私が本著を手に取ったのは題名と装丁が素敵だったから程度の選択で、正直に言うとその時の私はこれを読み終えずに図書館に返却した。 本著は三十四...
文芸

未知の楽園と運命のロジック『喜べ、幸いなる魂よ』佐藤亜紀

存外ファムファタールものは戯曲性が高いから、創作ではよく愛されてきた。 運命の女に翻弄される男の物語。まずモチーフとして魅力的なヒロインが生まれる、そんな女に振り回される男の人生はそれだけで波乱に満ちたストーリープロットになる。つまり物凄く...
世界文学旅行

カズオ・イシグロに感じた軽薄さの正体『わたしを離さないで』間違いなく傑作

ブッカー賞・ノーベル賞受賞作家の代表作、そして傑作なんでしょう、私も感動しました。しかし非常に複雑。これを大声で素晴らしいと言える人、すごいな純粋に。それほど退屈で、完成度が高く、疑問符が残る作品。ある意味でこのつまらなさは日本の純文学的なことなのかも?
世界文学旅行

作品の魅力と作家の実力『クララとお日さま』カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロ
文芸

恋愛しか頭にない図書館司書さんたちの『海の見える街』畑野智美

海辺の街にある図書館や児童館で働く4人の男女が囚われた、思春期の苦さや社会人の狭さに、ジブリもカレーパンもナポリタンもウサギもロリータも投げ込んで、不慣れな恋愛小説書いてみました!小説家3年生😊
文芸

「神さまを待っている」畑野智美

派遣社員から失業保険期間のハローワーク通い、漫画喫茶に寝泊まりして軽度のパパ活を始めて日雇い労働には戻れず、なんとなく面接に行けず、なんとなく働く気になれず、なんとなく死にたくなる…転がりに転がる二十六歳の女性を主人公に、ふんわりと現代的な女性のある1年弱を題材にした作品、そこにしっかり絶望と希望を見ました。