G-40MCWJEVZR 現代国内 - おひさまの図書館 - Page 5

現代国内

文芸

芥川賞作家が描く閉じた世界の綺麗な家族『星の子』今村夏子

家族と読書の悲しみや可笑しさ、愛おしさやままならなさを強く感じる一作。 過去に書いた記事を読み直すと、筆致も足りないし編集もどうなんだろうと感じることが結構あるが、本項の締め方などは結構好きで、それを引き出すのは間違いなくこの家族でその読書...
文芸

代表作論争に巻き込まれた、心が壊れかけた子供たちへの目線『かがみの孤城』辻村深月

辻村深月は作品性に優れるのに小説家としてはどうなのかという意味でその資質は判断に迷う。本作も刈り込める部分は多分にあって、魅力的な発想力に対し創作的な完成度が不足している。では辻村深月の豊かな作家性とはどこにあるのか。
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若年作家の世界観の狭さの限界と魅力『推し、燃ゆ』宇佐見りん

現代の芥川賞作家の価値とは?  あまりにも拙い文章が続いて、これは外れか、と落胆した。それが  長いこと切っていない足の指にかさついた疲労がひっかかる。外から聞こえるキャッチボールの音がかすかに耳を打つ。音が聞こえるたびに意識が1.5センチ...
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創作によって彼女はもう一度画家を愛そうとしたのではなかったのか?『たゆたえども沈まず』原田マハ

完全に『たゆたえども沈まず』<<<<<『暗幕のゲルニカ』  勝ってるのは装丁くらい。ゴッホの「星月夜」、その力強くも幻想的な暗さと明るさの中にある不安や興奮などが、本作はどのように豊かな作品であるのかと想像力を刺激する期待だけ。  原田マハ...